お知らせ研究開発

東京大学真下知士教授らによる、CRISPR-Cas3を用いた新たなin vivoゲノム編集技術に関する論文がNature Biotechnologyに掲載

C4U株式会社(以下「C4U」といいます。)と東京大学医科学研究所先進動物ゲノム研究分野 真下知士教授らのチームによる共同研究により、CRISPR-Cas3技術を生体内で応用する新たな手法が開発され、その研究成果が2026年1月5日付で、英国科学誌「Nature Biotechnology」のオンライン版で公開されました。
詳細は、東京大学医科学研究所からのプレスリリース「CRISPR-Cas3による新たなin vivoゲノム編集技術を開発 ―モデルマウスの肝臓でトランスサイレチン遺伝子の特異的欠失に成功―」をご覧ください。

雑誌名:Nature Biotechnology
題 名:CRISPR/Cas3-based editing for targeted deletions in a mouse model of transthyretin amyloidosis
DOI: 10.1038/s41587-025-02949-6
URL: https://www.nature.com/articles/s41587-025-02949-6

<C4U株式会社について>
C4Uは、ゲノム編集技術CRISPR-Cas3を用いて、遺伝性疾患を始めとする様々な疾患に対する新規の治療法等の開発を自社及び他社との提携により推進すると同時に、幅広い産業への応用に向けたプラットフォーム展開に取り組んでおります。
CRISPR-Cas3技術は、C4Uの創業メンバーである東京大学 医科学研究所 先進動物ゲノム研究分野の真下知士 教授、大阪大学微生物病研究所の竹田潤二 招へい教授らの研究成果を基に開発された、国産で独自のゲノム編集技術です。CRISPR-Cas3技術は、本研究条件下では顕著なオフターゲット変異は検出されておらず、高い安全性が期待されることや、ターゲット遺伝子とその周辺を広く削ることができるといった特徴を有し、現在海外で先行しているCRISPR-Cas9の複雑な特許状況に影響されないことから、CRISPR-Cas9とは異なる特徴を有するゲノム編集技術として注目されています。
URL:https://www.crispr4u.jp/
E-mail:info@crispr4u.com

<用語の解説>
ゲノム編集技術:人工的にデザインしたDNA切断酵素などを細胞に導入し、ゲノムの局所を選択的に切断、改変する技術です。

CRISPR-Cas3: CRISPR-Cas9同様に二本鎖DNAを切断しますが、crRNA(ガイド)認識配列が長い(27塩基のガイド配列)ことから、ゲノム配列の認識特異性が高く、オフターゲット変異(狙った部分以外の変異)誘導リスクが少ない、より安全なゲノム編集ツールです。また、大きな欠失を起こすことも可能なため、遺伝子の改変に加えて、その機能を失わせることや、疾患原因となる遺伝子変異を含む領域を大きく削除することも得意としています。

CRISPR-Cas9: 現在広く利用されるゲノム編集技術の一種で、Cas9がガイドRNAと結合し、ガイドRNAの一部(20塩基のガイド配列)と相補的なDNAを選択的に切断します。ガイド配列を変更することにより、様々な塩基配列をもつDNAを選択的に切断することができます。欧米の複数の研究者らによって開発され、複雑に入り組んだ多数の特許背景を持ち、現在でも米国等で特許抗争裁判が継続中です。

以上